まだ寒いうちに豚肉の牛乳煮込み

この料理はやはり寒い季節のものです。そこで春が来る前にと久しぶりに作った豚肉の牛乳煮込み。レストランやビストロのメニューにはのらないフランス家庭料理です。豚肩ロース肉、香味野菜、セージ、そしてオーガニックレモンと塩、粒胡椒を入れた鍋に牛乳をたっぷり注ぎ、ただただ静かに煮込むだけ。材料も作り方もいたってシンプル。煮込むうちにレモンの酸で牛乳は分離し、カテージチーズ状になった白いモロモロで表面は覆われ、その下にできた旨味たっぷりの煮汁の中で、豚肉は香り良くトロトロに煮上がります。誰が考えたのか、なかなかのアイデア料理なのです。白く固まったチーズ状の部分は煮汁に旨味を与えるものなので最後まで取り除かず、肉が煮上がったら漉して煮詰めると、ご覧のように半透明の味わい深い牛乳ソースが出来上がるというわけです。牛乳煮込みなのに白くない、ちょっと意外なこの料理に添える付け合わせは、ミルキーな甘みのあるソースに良く合うベルギーチコリのバター蒸しです。

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